全国各地の医療安全支援センターにおける、さまざまな活動を紹介します。
病院との連携の形!
船橋市医療安全支援センターが患者相談窓口担当者会議を開催しました
■連絡会議開催までの経緯
船橋市医療安全支援センター(医療安全相談窓口)は6月に、市中病院の患者相談窓口担当者を集めて連絡会議を開催しました。その企画運営をしたのは、支援センターで相談対応にあたっている看護師のお二人。病院勤務の時から、患者さんやご家族の苦しさ、辛さをずっと受け止めてこられたお二人です。相談窓口の担当になられてからもその姿勢は変わらず、相談者の懐に入りこむような相談を続けておられます。この企画は、そんなお二人が、医療機関の相談員と支援センター、あるいは医療機関の相談員同士が連携すれば、患者さんや住民の方々の苦痛や不安を減らせるかもしれない!と思い立ったところから始まります。所属する総務課の方々の全面協力を得て、企画から運営までお二人で作り込まれた連絡会議になりました。
連絡会議の目玉はグループワーク。講義を聞くのではなく、参加型でお互いに話ができ、気づきを共有できるような研修にしたいということで、思い切ってグループワークにチャレンジされたとのことです。事前に病院の相談対応についてのアンケートを取り、支援センターの活動をまとめ、グループワークの内容をつめるなど、準備を入念に行い、当日を迎えられました。
■当日の様子
研修会は15:30スタート。13時からスタッフみんなで会場準備に取り掛かりました。市内にある23病院に呼びかけ、17病院から実に25名もの参加がありました。連絡会議の趣旨や医療安全支援センターの取り組み、事前アンケートの考察について支援センターの方の話を聞いた後、いよいよグループワークが始まります。まずは自己紹介から。他の病院ではどんな方がどのような相談を受けているのか、お互いの情報を知るだけで新鮮な発見があったようです。その後は、実際に支援センターに寄せられた相談事例を使い、患者さんと医療者の関係に、どのような課題があるか、どのような改善策があるか、模造紙とポストイットをつかって、整理しながら事例検討を行いました。グループ内で立場の違う方の意見、考え方の相違を実感しながら、普段の相談対応について各自が振り返りをする機会にもなっていました。連絡会議が終わった後は、自然に名刺交換会になりました。日頃の苦労を分かち合う仲間を、病院の外に見つけて少し元気になってお帰りになったように思います。
■連絡会議に参加して思った事
企画から事前準備まで、そして当日もとても大変だったと思います。それを実現できたのは、「支援センターが病院相談員さんのサポートをしているということを分かってほしい」という相談員さんの想いと、日頃の相談対応の積み重ねから「なんとかしないといけない」という使命感があったからだと思っています。病院の相談担当者も病院と患者さんの板挟みの中でもがいている中、他の病院の相談員さんの苦労、医療安全支援センターの相談員さんの苦労を共有できたことが、一番大きな収穫だったように思います。大変でしたが、大きな成果があった連絡会議だと思いました。秋には参加者の要請にこたえて第二弾が開かれるかもしれません!
■船橋の取り組みの詳細を聞いてみたい方
患者サポート体制充実加算がつくようになりました。支援センターの活動としても、医療機関への助言と連携がますます必要になってきます。船橋の取り組みに関心のある方は船橋市保健所医療安全相談窓口までお伺いしてみてください。何かヒントが見つかるかもしれません。