全国各地の医療安全支援センターにおける、さまざまな活動を紹介します。
船橋市医療安全支援センター
「病院相談窓口担当者連絡会議」報告 ~その3~
6月25日、船橋市の保健所で「平成26年度第1回病院患者相談窓口担当者連絡会議」が開催されました。
この会議は船橋市内の病院で患者相談を担当している職員が集まり、情報を共有し、ロールプレイなどを通じて相談支援のスキルアップを図るものです。
始まって3年目、今回で5回目の開催です。
※詳しくは以前の耳寄り情報も参照ください!
病院の相談窓口における課題は何か
船橋市医療安全支援センター「病院相談窓口連絡協議会」報告 ~その2~
■連絡会議の概要
連絡会議は船橋市の保健所総務課が主催し、医療安全支援センターで相談員をしているお2人の看護師さんが中心となって運営をされていました。
今回の連絡会議では、船橋市中19病院から25名の相談員が参加されていました。船橋市には全体で22病院(診療所を除く)あるので、ほとんどの病院が参加していることになります。
さらに驚いたことに、船橋市の三師会の会長や副会長が最初から最後まで出席されていました。中には、グループワークに参加されている方もいらっしゃいました。
このように地域の中で、病院・行政・三師会が連携して、相談支援の取り組みをしていることはとても珍しいことではないでしょうか。
また今回の会議では江戸川区で医療安全支援センターの相談員をされている保健所の職員が3名傍聴され、グループワークにも参加されていました。
江戸川区の方は、なんとこの耳寄り情報を読んで、船橋市の活動に興味を持ったとのこと。このような形で地域の垣根を越えて、相談支援の取り組みが広がっていくことは望外の喜びです。
全国でも珍しい地域と行政との連携は、所長さんをはじめとする船橋市保健所の尽力の賜物であると、今回の連絡会議で感じました。
■当日の様子
会議のメインはグループワークです。3時間の会議のうち、2時間超がグループワークでした。
グループワークではまず、テーマを一切決めず、自由にグループで話をする時間がとられました。医療安全支援センターの初任者研修でも、このようなフリートークを行いますが、同じ相談員同士で自由に話をすることで、ノウハウや悩み、情報を共有することができます。
どのような話をするか、話がどのような方向に進むかはグループしだいです。
相談窓口にまで上がってこない患者さんの悩みを吸い上げるにはどうしたらよいかといった、患者さんにとってのよりよい病院作りを意識した議論もなされていたようです。
そして最後にグループで事例検討を行いました。今回で5回目の開催だったので、グループワークも活発に行われ、出された意見もとてもよく考えられたもので、回を重ねるごとの進化も感じさせられました。
特に、患者さんの状況や心情に寄り添った意見が多く出されたことが印象的でした。医師、患者さん、その家族、それぞれの心情に配慮し、患者さんのためにトラブルを解決していこうという姿勢が垣間見られました。
船橋市での取り組みを全国に広げていければ、地域での行政と病院との連携も生まれていくのではないかと思いました。