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全国各地の医療安全支援センターにおける、さまざまな活動を紹介します。

平成27年度
船橋市医療安全支援センター
「病院患者相談窓口担当者連絡会議」報告

6月30日、船橋市保健所で「平成27年度第1回病院患者相談窓口担当者連絡会議」が開催されました。

この連絡会議には、船橋市内の病院で患者相談を担当している職員が集まります。講演から新たな情報を吸収したり、職員間で情報を共有したり意見を交換したり、3〜4名のグループに分かれて事例を検討したりと、3時間にもわたるたいへん濃密な内容のものです。 平成24年にスタートした連絡会議は、今年で4年目を向かえ、7回目の会議となりました。 ※過去の連絡会議の様子については、下記の耳寄り情報をご覧ください。

病院との連携の形! 船橋市医療安全支援センターが患者相談窓口担当者会議を開催しました
病院の相談窓口における課題は何か 船橋市医療安全支援センター「病院相談窓口連絡協議会」報告 〜その2〜
船橋市医療安全支援センター「病院相談窓口担当者連絡会議」報告 〜その3〜

■連絡会議の概要

この連絡会議は、船橋市保健所総務課が主催し、医療安全支援センターの方々が中心となって運営されています。毎年船橋市内のほとんどの病院から参加があり、今年も船橋市内17病院24名の担当者が参加しました。 また、今回の連絡会議では、病院の担当者だけでなく、オブザーバーとして船橋市医療安全推進協議会の委員の方が2名、船橋市医療安全支援センターの元相談員の方が1名参加されました。グループワークの様子を見て、適宜アドバイスや意見交換をされていました。 船橋市では、行政(保健所、医療安全支援センター)と地域(各病院)との連携により、各病院の担当者の相談能力やシステムづくりにおけるスキルアップを図ると同時に、病院間の横のつながりをつくるという文化が根づいていると感じました。特に、医療安全支援センターと病院との間のつながりの重要性は、日々相談にあたっておられる相談員の方々も強く感じておられるところかと思いますので、船橋市の例は他の医療安全支援センターにも参考になるのではないでしょうか。

■当日の様子

当日は、船橋市医療安全支援センターの業務実績の報告、講演を経て、グループワークに入りました。

グループワークでは、まずは自己紹介や各病院での取り組みの紹介を行うところから始まりました。病院の規模や診療科によって、患者相談窓口のあり方や、院内の他の部署との関係などに大きな相違があり、参加者には新たな発見が多くあったようです。また、途中でグループのメンバーを入れ替えて、より多くの担当者と交流の機会が持てるような構成になっていました。

グループ内の会話も弾んできたところで、事例検討が行われました。今回は、船橋市医療安全支援センターに実際に寄せられた苦情・相談をベースにした事例について「自分の病院ではどうするか」「どうすればよかったのか」を検討しました。

この検討や議論の際に、参加者は「リッチピクチャー」というツールを使用しました。リッチピクチャーとは、情報が豊富(リッチ)な絵(ピクチャー)という意味で、事例に関係する登場人物と、それぞれの意向や発言を書き加えていくことでそれぞれの関係性を把握し、よりよい解決法を探ろうとするものです。リッチピクチャーには何を書き加えても構いません。参加者も、患者・支援センター・相談窓口以外に、外来看護師、検査課など、様々な登場人物をつけ加え、それぞれの関係を矢印で結んだりして「見える化」して検討していました。支援センターに寄せられる相談にも、関係者が多かったり事案が複雑だったりするものがあると思います。そのような時に、このリッチピクチャーを使ってみると、状況がよりよく整理できるかもしれません。

また、今回の事例はすこし複雑なもので、不明点も多く、参加者の中にははじめは戸惑っていた方もいました。しかしながら、実際の窓口でも、相談者の抱える全ての事情を知ったうえで対応できるわけではありません。参加者の中にも徐々に「状況が分からなくても、分からないなりに考えてみよう」という姿勢が生まれ、充実した議論となっていきました。最終的には、はじめは手がつかなかった参加者からも「この事例は参考になる」「うちの病院でもどうしていくか考えないといけない」といった感想が生まれていました。 安全な医療のため、苦情をさらなる苦情にしないためのシステムづくりも重要ですが、それぞれの関係者に、具体的にどのような働きかけをするかというよりソフトな部分についても、検討するきっかけとなったのではないかと思います。