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2015年度 ブラッシュアップ研修報告 〜東京編〜

2015年6月16日、東京でブラッシュアップ研修を実施しました。

ブラッシュアップ研修は支援センターでの相談対応スキルアップと相談員さんの交流を目的とした研修で、NPO法人ささえあい医療人権センターCOMLと共同で企画しているものです。

今年で4年目を迎えたブラッシュアップ研修ですが、今回から参加対象者の枠を広げ、初任者の方の参加も可能となりました。当日は、業務期間が1月に満たない初任者の方から100月を超えるベテランの方まで幅広いキャリアをお持ちの方々に参加していただきました。

■午前プログラム(講義)

午前はCOML理事長、山口育子さんの講義です。講義は、「電話相談対応に必要な知識と情報」というタイトルで行われました。相談をより有意義なものとするため、相談者により満足感を持ってもらうためには相談員としてはどうあるべきか。相談者の不満の根本原因はどのようなものなのかという点から、それに対してどのように対応すべきなのかという点まで、円滑なコミュニケーションを生み出すための技術について幅広くご教授くださいました。

また、適切な対応のためには適切な知識も必要であるということで、医療費制度や今年10月から始まる医療事故調査制度の概要についてもわかりやすく講義してくださいました。

講義に対しては、しきりに頷く方や真剣にメモをとる方が多く見られ、講義は参加者の方にとって、既知の知識の確認や新たな知識の獲得のためのよいきっかけとなったようです。

■午後プログラム(ロールプレイ)

お昼休憩を挟んで、午後はロールプレイです。

まずは全体でのロールプレイ。皆さんを代表して有志の方にロールプレイを披露していただき、皆さんに意見を伺ったうえで、山口さんに講評していただきます。

参加者の皆さんの多くは、今まであまりロールプレイに関わってきていません。そこでこれは、代表の方のロールプレイを見学していただくことにより、その雰囲気を感じ取ってもらうことを目的の一つとしています。また、このタイミングで山口さんに一旦講評していただくことで、午前の講義を復習しつつ、続く個別ロールプレイで持つべき視点を共有することができます。

続いては班毎に行う個別ロールプレイです。参加者の皆さんが3人1組で班を作り、相談者、相談員、観察者と分かれて模擬事案を使った相談を行います。そのうえで、相談者として相談員の対応についてどう感じたか、相談員として相談者の悩みを汲み取れたと感じたか、観察者は第三者的に見ていて相談に対し何を感じたかなどを3人でディスカッションし、その後別の班の皆さんに対して発表します。事例は3つあり、全員が全ての役割を順番に担当できるようになっています。

相談はもちろんのこと、先立って行われた全体ロールプレイの効果もあってか、皆さん活発に相談及びディスカッションをされておられました。

参加者の皆さんの中には、相談員としての経験はたくさんお持ちでも相談者としての経験は少なかったという方も多く、このロールプレイを通して「相談者の気持ちを考えられたのがよかった」という意見が多くみられたのが印象的でした。また、観察者として客観的に他の相談員さんの相談を見ることで、「聞き方がうまく勉強になった」、「自分もこういう聞き方をしてしまうなと反省するいい機会となった」という風に感じた方もたくさんいらっしゃいました。各班の発表に対しても、皆さん非常に興味を持って耳を傾けておられ、その内容がまた参加者の皆さんの刺激になったようです。

このように、同じ1時間でも周囲の数人でやるより何倍ものフィードバックを享受することができるという点こそが、全国から様々な相談員さんが集まることでできる集団ロールプレイの醍醐味です。

■ブラッシュアップ研修を終えて

今回のブラッシュアップ研修を終えて、参加者の皆さんからは様々な感想をいただきました。皆さんの感想で共通するのは、今回の研修が業務を振り返り、また今後の業務に活かすきっかけとなったというものでした。これはブラッシュアップ研修の最大の目的ですので、参加者全員にこのような感想を持っていただけたというのは、研修が成功したという証左だと思います。

一方で、改善点についてのご指摘もいただきましたので、次回のブラッシュアップ研修はより良いものとなりますよう対応してまいります。

また、参加された方の全員が今回のようなグループワークを伴う研修に対し、興味を抱いてくださいました。しかし、所属場所のマンパワー不足により、自らこのような会を実施するのは困難であるという意見もいくつか見られました。そのような方のためのブラッシュアップ研修であり、総合支援事業です!普段、このようなグループワークが出来ない方にグループワークの機会を提供するのがブラッシュアップ研修です。そして、皆さんの地域での研修が活発化していくようお手伝いするのが総合支援事業です。ですから、そういう方にこそ支援センターの活動に参加していただきたいと考えています。もちろん独自に研修を行える環境にいる方であっても、全国の相談員さんとのネットワークを広げるため、また地域での研修をよりよいものにしていくための情報収集の場として支援センターを活用していただきたいと考えています。多くの地域で多くの方がよりよい相談を受けられるようにするため、皆さんの忌憚なきご意見等をお寄せいただければ幸いです。

■ブラッシュアップ研修参加のお誘い

今年度最後のブラッシュアップ研修は7月21日に京都であります。まだまだ参加者を受け付けておりますので、ぜひともご応募ください。ロールプレイという形式に慣れていないのは初任者もベテランの方も一緒です。多くの背景を持つ相談員の皆さんが集まることでディスカッションも発表も多彩なものとなり、参加者の皆さんがより多くの実りを得ることにつながります。「相談歴が少ないから…」や「人前で演技するのは苦手だから…」という理由でロールプレイを敬遠しがちな方も多くいらっしゃると思います。しかし、臆することはありません。実際にやってみないとわからないことはたくさんありますし、そこで感じてポロッと漏れた一言がその研修をはるかに豊かなものにすることも多々あります。

ぜひ、一歩踏み出してみましょう!多くの方のご参加をお待ちしています!